探査機/衛星システムとセンサ信号処理:福田盛介

衛星/探査機のシステム技術・アーキテクチャ

福田は科学衛星や探査機(ひさき, あらせ, SLIMなど)のシステム取りまとめ担当としてプロジェクトに深く関わっており、開発現場と研究活動の循環を回しています。搭載計算機やデータネットワークが狭い意味での守備範囲ですが、広く衛星・探査機バスのアーキテクチャを検討する立場として、宇宙研内外の様々な分野の研究者と共同で研究を行っています。

月惑星着陸探査機の航法センサ信号処理

重力天体へのピンポイント着陸に必要な航法センサの研究を行っています。光学カメラを用いた画像航法については、表面上のランドマーク(クレータなど)を抽出し、データベースとマッチングすることにより、探査機位置を機上で自律的に推定する手法を開発しています。また、着陸レーダについては、拡がったビームを有するパルスドップラレーダの速度測定についての研究や、ドップラシミュレータの開発などを行っています。これらの成果は、現在打上準備を進めている小型月着陸機SLIMにて実証します。将来に向けては、生物的な機能を再現・模倣するニューロモーフィックなセンサやプロセッサの応用に向けた研究に着手しています。

マイクロ波リモートセンシング

前身の研究室から継続・一貫して、マイクロ波を用いたリモートセンシング、特に合成開口レーダ(SAR)の研究を行っています。スペックルや非ガウシアン・テクスチャといったレーダ信号の揺らぎに着目し、高分解能システム下でこれらの揺らぎからターゲット情報を抽出しようとする試みが当研究室の特徴です。また、GPS反射波を用いたリモートセンシングの研究も行っています。

電気の回廊