コンピュータシステムの内側を知り、より高性能・高信頼なハードウェアとソフトウェアを設計する。情報化社会において、これは未来を創る原動力です。
コンピューティングラボでは、計算原理、ソフトウェア、アーキテクチャ技術を通して、より頼もしいコンピュータシステムを創り出しています。自動計算のしくみや、それが人の思考と同様の答えを導き出す様子、数理を基に高性能な機構を設計する技術は、それだけでも大きな学術的興味を刺激するテーマですが、同時にこの技術は、現在、社会を変革する原動力となっています。
三十年に百万倍のペースとも言われているコンピュータシステムの成長は、自動運転やAI・ ビッグデータ、ブロックチェーン、大容量メディア処理などの新技術をもたらし、コンピュータの小型化は、スマートフォン、ドローン、IoT、ロボットなど日常空間に入り込むIT支援を可能にしています。その一方で、セキュリティ対策やデータセンターの連続稼働など、コンピュータの 信頼性は、社会基盤の大前提です。
これに応えるため、コンピューティングラボでは、コンピュータシステムの量的な成長、あるいは新原理による質的な変革を目指し研究を進めています。スーパーコンピュータの性能解析技術、独自命令セットによる高性能プロセッサ開発、情報熱力学、物理現象を機械学習によって解析するデータドリブン手法、ブロックチェーン上で動作するセキュア計算、量子コンピュータや ディジタルアニーラといった新原理計算機など、研究課題は多岐にわたります。
コンピュータの内側を知るエキスパートは全世界的に必要とされています。最先端のIT技術で は専用計算機の活用が進み、その結果、アーキテクチャを理解して高品質のソフトウェアを作成 できる人材や、アプリケーションに合わせて適切なLSIチップを設計できる人材が求められています。この分野で学んだ卒業生は、世界最高峰のハードウェアやソフトウェアの開発現場で活躍しています。
コンピュータシステムとその応用の研究を行い、快適で安全安心な情報社会の構築をめざします。
教員名:坂井修一
大学院:情理系
専攻:電子情報学
キャンパス:本郷
より強力なコンピュータ、あるいはより軽量で柔軟なコンピュータを実現する研究を行っています。また、それらの新しいコンピュータが可能とするユーザ支援サービスについて研究しています。
教員名:入江英嗣
大学院:情理系
専攻:電子情報学
キャンパス:本郷
インターネットでは、詐欺や情報の搾取など、様々な情報セキュリティの問題があります。山口研では、実際に起きている問題に応じた安全安心な技術の提案を目指しています。色々な技術を利用して、次世代に活躍する情報セキュリティ技術を探していきます。
教員名:山口利恵
大学院:情理系
専攻:電情(ソーシャルICT)
キャンパス:本郷
主な研究分野は、並列処理、分散処理、システムソフトウェア、プログラミング言語などです。 特に、並列処理を高水準に行うためのソフトウェアに重点をおき、 より多くの分野研究者に高性能並列計算機の力を提供することを目指しています。
教員名:田浦建次郎
大学院:情理系
専攻:電子情報学
キャンパス:本郷
スパコンを駆使した大規模シミュレーションによる計算科学は理論・実験に続く「第3の科学」と呼ばれています。当研究室では、スパコン上での大規模シミュレーションを支える数理的基盤の研究開発をScience-Modeling-Algorithm-Software-Hardware(SMASH)の幅広い観点から実施し、「第3の科学」の発展に貢献します。
教員名:中島研吾
大学院:工学系
専攻:電気系(融合情報)
キャンパス:本郷
認証基盤に関する研究、検証付き最適化コンパイラの研究、 分散環境における計算環境の研究などを行っています。
教員名:佐藤周行
大学院:工学系
専攻:電気系(融合情報)
キャンパス:本郷
現有のスパコンを使ったアプリケーションの最適化や分析などにより、問題点を明らかにすると同時に、独自ハードウェアによる専用ネットワークおよび通信ライブラリの開発などを行っています。FPGAを用いたアプリケーションのオフローディングと通信の融合、プログラミングとの統合が目下のテーマです。
教員名:塙敏博
大学院:工学系
専攻:電気系(融合情報)
キャンパス:柏
当研究室では、政府や産業界と連携してPLR(個人生活録)によるパーソナルデータエコシステムの普及を目指しています。
教員名:橋田浩一
大学院:情理系
専攻:電子情報学
キャンパス:本郷
大規模データを対象としたデータ工学に関する研究に焦点を置き、基盤となるデータベース、データプラットフォームからデータ解析・可視化、自然言語処理、先進的なアプリケーションに至る様々な研究課題を推進しています。
教員名:喜連川優・豊田正史・根本利弘・吉永直樹・合田和生
大学院:情理系
専攻:電子情報学
キャンパス:本郷
本研究室は情報科学や物理学などの手法を用い、理論的に生物を理解することを目指しています。より具体的にはDynamical Systems(力学系・動的システム)やStochastic Process (確率過程)といった理論を用います。
教員名:長谷川禎彦
大学院:情理系
専攻:電子情報学
キャンパス:本郷